暖かくなり、さまざまな花が見ごろを迎えるこの季節に、バラも見頃を迎えます。世界中で古くから愛されているバラは、長い年月を経て、現在では4万種類もあるのだそう。今回は京都府内で見られる美しいバラ園をご紹介。
貴重なバラやちょっと変わった名前のバラなど見どころ満載です。バラの香りに包まれて癒しの時間を過ごしてみてはいかがでしょう。
植物園プラスαで楽しめる総合公園
【福知山市】福知山市都市緑化植物園
見頃：5月上旬
画像提供：福知山市都市緑化植物園
福知山市にある三段池公園。こちらは自然豊かな公園のほか、児童科学館や動物園がそろう総合公園です。そして、その公園内にあるのが「福知山市都市緑化植物園」。“三段池ラビハウス植物園”の愛称でも親しまれ、園内にはサボテン温室、熱帯果樹温室、ラン温室といった観賞温室があります。
画像提供：福知山市都市緑化植物園
バラ園は施設の屋外スペースにあり、地元のボランティアの方々も協力して育てています。こちらには「アンネのバラ」や「アンジェラ」「レッドライオン」など約60種のバラが咲き誇ります。小ぶりながらも小径を彩るバラ園は歩いているだけで癒されますね♪
屋外スペースにはバラ園のほか、ハーブ園、花木園など季節の花が楽しめますよ。ぜひ温室展示と屋外展示あわせて回ってみてくださいね。
画像提供：福知山市都市緑化植物園
＜周辺立ち寄りスポット＞
・福知山市児童科学館
・福知山城
・足立音衛門「里山ファクトリー」
・福知山市防災センター
■■INFORMATION■■
福知山市都市緑化植物園
福知山市字猪崎377番地の1
0773-22-6617
9:00～17:00（入館16:30まで）
休み：水曜（祝日の場合は翌日休）、12月28日～1月1日
料金：大人330円、4歳～中学生160円
HP：https://www.sandanike-kouen.or.jp/botanical-garden/
Instagram https://www.instagram.com/shokubutuen6617/
ゲストハウスがオープン！麗しのバラの園
【舞鶴市】すとろべりぃあいすバラ園
見頃：5月上旬〜6月中旬
画像提供：すとろべりぃあいすバラ園
舞鶴市の住宅街にある「すとろべりぃあいすバラ園」では、イングリッシュローズやオールドローズをはじめ、現代バラやランブラー種など種類豊富なバラが花を咲かせます。その数なんと1100種類！全日本品種第3位に選ばれるほどたくさんの品種を見られるバラ園なんですよ。
画像提供：すとろべりぃあいすバラ園
また、こちらのバラ園の見どころは品種が多いことだけではありません。日本でここだけしか見られないバラが2種類も見られるのです。
まずは写真の「シルバームーン」。120年前に誕生したバラで、一重なのが特徴です。上品な姿がまさに月のようですね。
二つ目は、ヒマラヤの麓で自生している「ロサ シノウィルソニー」。こちらは、7000万年前、人類が誕生する前に生まれた品種なのだとか！白く可憐な花を咲かせるのですが、その花は3年に一度しか咲かないのだそう。
画像提供：すとろべりぃあいすバラ園／写真は左上より時計回りにロサ・バンクシアエ・アルバ、ロサ ムンディ、ジュビリーセレブレーション、つるローズ・ゴジャール、ストロベリィアイス、ウィリアム・シェイクスピア2000
ほかにも、マリー・アントワネットが香水に使っていたという、「ロサ ムンディ」なども見られるそうです。このバラは、オールドローズに分類され、現代ローズに比べて、上品な香りがするのだそう。香水に使われていたぐらいですから、きっと高貴な香りなんでしょうね。
画像提供：すとろべりぃあいすバラ園
また、昨年にはゲストハウスがオープン！一棟貸切（1人1万1000円税込、2人以上の場合1人7700円税込）で宿泊が可能です。
さらにローズモーニングセット（1100円税込）やバラ風呂（1100円税込）など、バラの園ならではのオプションも。
ぜひバラに包まれた空間を満喫してみてください。
＜周辺立ち寄りスポット＞
■■INFORMATION■■
すとろべりぃあいすバラ園
京都府舞鶴市福来120
0773-77-1267
10:00～18:00（オフシーズンは17:00まで）
休み：火曜（ハイシーズンは無休）
料金：無料 ただしローズフェスティバル期間中のみ入園料が必要：大人300円、子ども100円
HP：http://strawberryice.jp/
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京都らしいものから王室にちなんだバラも！
【京都市】京都府立植物園
見頃：5月上旬〜6月上旬
画像提供：京都府立植物園
KYOTO SIDEでもおなじみの京都市左京区にある「京都府立植物園」。こちらでもたくさんのバラが園内に咲き誇ります。
ばら園があるのは、植物園の南側、正門の東です。こちらではモダンローズを中心に、約320品種、1400株のバラが見られますよ。
画像提供：京都府立植物園
展示されているバラの中には、京都にちなんだ「桃山（写真左上）」「貴船（写真右上）」「金閣」「嵯峨野」といった名前のバラや、「ジャスミーナ（写真左下）」「レオナルド ダ ヴィンチ（写真右下）」、イギリスのエリザベス女王の戴冠にちなんで名付けられた「クイーン エリザベス」、モナコのグレース公妃に捧げられた「プリンセス ドゥ モナコ」など、優雅な名前のバラも。
画像提供：京都府立植物園
ばら園の北東側にはつるバラもたくさん見られます。「夢乙女（写真右）」や安曇野、雪あかりなど、小ぶりなバラが咲き誇る様子も格別です。
画像提供：京都府立植物園
また、植物園会館の2階テラスから、比叡山を借景としたばら園全体を見渡すことができます。ばら園散策をしたら、ぜひ、上からの景色も堪能してくださいね。
5月10日（金）～13日（月）にはバラの切り花展示が、5月11日・12日には、ばら園散歩が開催されます。こちらもあわせて訪れてみてはいかがでしょう？
＜周辺立ち寄りスポット＞
■■INFORMATION■■
京都府立植物園
京都府京都市左京区下鴨半木町
075-701-0141
9:00～17:00（入園は16:00まで）
休み：12月28日〜1月4日
料金：一般200円、高校生150円、中学生以下無料
公式X（旧Twitter）
コーヒー片手にバラの空間を散策
【宇治市】宇治市植物公園
見頃：5月中旬〜6月上旬
画像提供：宇治市植物公園
「宇治市植物公園」は、野球場や陸上競技場などの運動施設が集まる太陽が丘の西隣にあります。
園内は「春・夏・秋」と季節のゾーンに分けられ、さらに、温室や花と水のタペストリー、ハーブ有用植物園など、それぞれのテーマに分けられています。
画像提供：宇治市植物公園
お目当てのバラ園「バラの小径」は春のゾーンにありますよ。
こちらでは、優雅な香りのツルバラ「リージャンロードクライマー」（写真）をはじめ、原種のバラやイングリッシュローズ、オールドローズなど約40種のバラが咲き誇ります。
画像提供：宇治市植物公園
こちらは、八重のツルバラ「トレジャートローブ」。花の中心から外側にかけて白くなるグラデーションが美しく、ガゼボ（東屋）一面に咲く姿はまるで絵画のよう。たくさんのバラの下で腰を掛けて読書……なんて、想像しただけでも優雅ですね。
画像提供：宇治市植物公園
公園内は車いすやベビーカーでも通りやすくなっているので、ご家族で訪れるのもおすすめ。入ってすぐの所にはカフェ「FOR THE LIFE CAFÉ」があるので、小休止したりテイクアウトして園内を散策したり、と時間をかけてのんびりできますよ。華やかなバラをじっくり楽しみましょう♪
＜周辺立ち寄りスポット＞
■■INFORMATION■■
宇治市植物公園
京都府宇治市広野町八軒屋谷25-1
0774-39-9387
9:00～17:00（入園は16:00まで）
休み：月曜日（祝日の場合は翌日）
料金：一般600円、小・中学生300円
HP：https://uji-citypark.jp/botanical/
季節の花々とともにバラ観賞♪
【京丹後市】花郷OKADA
見頃5月下旬～6月上旬
画像提供：花郷OKADA
京丹後市にある「花郷（はなごう）OKADA」は、4月中旬～6月中旬のみ開園される期間限定の花公園です。
山を切り開いて造られた公園の広さは、なんと甲子園球場の5倍以上！開園中は20種類以上の花が咲き誇り、周辺を彩ります。
画像提供：花郷OKADA
入口からすぐの所では、たくさんのバラで造られたアーチがお出迎えしてくれます。白やピンク、オレンジなど色とりどりのバラ5000本が咲く様子はまるで楽園のよう。バラのほかにもサツキやキャットミントも見頃を迎えているので、併せて楽しんでみてください。
＜周辺立ち寄りスポット＞
・かに一番（花郷OKADA来園で割引あり）
・木津温泉
・夕日ヶ浦温泉
・霜降りの滝
■■INFORMATION■■
花郷OKADA
京丹後市網野町木津岡田１５０２
0772-74-5005
9:30～16:30（最終入園16:00）
大人800円 小人500円 幼児無料
HP：www.hokki.co.jp/hanago/
「アンネのバラ」日本のふるさと・綾部
【綾部市】綾部バラ園
見頃：5月下旬〜6月中旬
画像提供：綾部バラ園
あやべグンゼスクエア内にある「綾部バラ園」。見渡す限りバラの花々で埋め尽くされる光景がまるで異世界のように感じられますが、この見事なバラ園を作ったのは、総勢500名を超える市民ボランティアの方々です。
現在も、綾部市内のほか、福知山市や舞鶴市などの近隣市町から成る約180名のボランティアの力で維持されています。
画像提供：綾部バラ園
園内にはバラのアーチがいくつもあり、写真スポットとしても人気。中でも、トンネルの下で記念撮影をすると幸せが訪れるといわれている、ツルバラの「アンジェラ」のアーチがあるのだそう。そんなことを聞いてしまっては、写真を撮らないわけにはいきませんね。
画像提供：綾部バラ園
また、数あるバラの中でも特に注目したいのは、「アンネのバラ」。これは、『アンネの日記』の作者・アンネ・フランクの父オットー氏から送られた苗木から育ったものなんです！
咲き始めは黄金色の花を、そこから徐々にサーモンピンク、赤へと色が変わっていくので、何度訪れても違った美しさを楽しめますよ。
画像提供：綾部バラ園
こちらは小さな白色の花をつける「真珠貝」。ひとつひとつの花が、パールのように発色していて、中央に淡いピンクがあり、まさに真珠のような輝きを放ちます。たくさんの花が枝垂れのように咲く姿は圧巻ですね。
さらに、開園10周年を記念して造られた展望台からは園内を一望できます。園内をおさんぽした後は、上からの景色も楽しんでみてくださいね。
5月11日（土）～6月24日（月）には、「春のバラまつり」を開催！期間中はバラ苗や肥料の販売もありますよ。ぜひ、おうちでバラを育ててみてください～。
＜周辺立ち寄りスポット＞
■■INFORMATION■■
綾部バラ園
綾部市青野町亀無（あやべグンゼスクエア内）
0773-43-0811（あやべ特産館）
9:00～17:00
休み：火曜日（祝日の場合は翌日。春のバラまつり開催中は無休）
料金：無料
綾部バラ会公式Facebook
道の駅で見られる穴場のバラ庭園
【亀岡市】バラ庭園(ガレリアかめおか)
見頃：5月下旬〜6月上旬
画像提供：ガレリアかめおか
国道9号線沿いにある道の駅「ガレリアかめおか」では、亀岡市の名産品や、地元の野菜などを販売しています。この西側にバラ庭園が隣接しています。
園内には約40種900本のバラが植えられていて、自由に観賞することができますよ。
画像提供：ガレリアかめおか
ひときわ目を引かれるのが、このフォトジェニックなバラのアーチ！ふんわりと香るバラの匂いに包まれながら歩けば、絵本の主人公になった気分になれるかも？ こちらは駐車場からすぐのところにあるので、ぜひ立ち寄ってみてください。
画像提供：ガレリアかめおか
＜周辺立ち寄りスポット＞
・ガレリアあそびの森、KIRI no KO
・亀岡運動公園
・サンガスタジアム by KYOCERA
・穴太寺・霧のテラス
■■INFORMATION■■
ガレリアかめおか
亀岡市余部町宝久保1-1
0771-29-2700（一般社団法人かめおかコンベンションビューロー）
9:00～22:00
休み：なし
料金：無料
https://www.galleria.or.jp/
期間限定で公開されるオープンガーデン
【京都市】京北・香りの里／六ヶ畔・花簾庭
開催時期：5月下旬～6月中旬の土日6日間ほどの予定
画像提供：居場英則
「京北バラ園」の名前でも親しまれている「京北・香りの里／六ヶ畔・花簾庭（ろっかはん・かれんてい）」は、上桂川のほとりにあるオープンガーデン（※）です。
バラ園には香りをテーマにした約250種類のバラが植えられていて、まるで香水のような香りが広がります。また、バラ園の横を流れる上桂川の水の流れをバラの花で表現していて、和の趣を感じられるのもポイント。京北町の里山風景に溶け込んだ景色が楽しめます。
※オープンガーデン……個人の庭を一般に開放している場所のこと
画像提供：居場英則
お庭は有志によって維持管理されているので、入園の際は維持管理協力金が必要です。
また、個人のお庭なので、マナーを守って散策をしてくださいね。
＜周辺立ち寄りスポット＞
■■INFORMATION■■
京北・香りの里 六ヶ畔・花簾庭
京都市右京区京北比賀江町口烏谷15-1
090-3033-0294（ヘッドガーデナー・當 明子）
9:00～16:00（15:30受付終了）※開催時期・時間は変更になる場合があります
料金：維持管理協力金500円
オープンガーデンの日程はこちら
京都京北ナビ
山頂を彩る花と絵画のミュージアム
【京都市】ガーデンミュージアム比叡
見頃：6月中旬～7月／開園期間：2024年4月20日(土)～2024年12月8日(日)
画像提供：ガーデンミュージアム比叡
叡山電車から叡山ケーブルへ乗り換え、さらに叡山ロープウェイで山頂へ行くと現れるのが「ガーデンミュージアム比叡」です。
標高840mの山の上にあるため、花の見頃は麓よりも1か月ほど遅く、バラは6月中旬から。「見逃した！」という方にはおすすめのスポットです。
画像提供：ガーデンミュージアム比叡／絵画: モネ『アルジャントゥイユの橋』
こちらの特徴は、名前にもあるミュージアム（美術館）要素がたっぷりあること！
なんと、モネやルノワール、セザンヌ、ゴッホら印象派画家たちが描いた風景が再現されているのです。花を見ていると「絵画の世界にいるみたい」と感じることがありますが、実際に絵画とコラボさせるなんて、粋ですね～。
画像提供：ガーデンミュージアム比叡／絵画：モネ『庭のカミーユ・モネと息子』
ローズガーデンでは、180種のバラが見られます。
また、このエリアではモネの『庭のカミーユ・モネと息子』（写真）や『昼食』、カイユボットの『プティ･ジュンヌヴィリエールの庭の薔薇』などの陶板画が見られますよ。
画像提供：ガーデンミュージアム比叡／絵画：モネ『昼食』
園内にはバラを含む1500種の花や樹木が植えられているので、1日かけてじっくり楽しめます。
また、ショップではバラの雑貨やアロマなども販売しているので、お土産にもおすすめです。
画像提供：ガーデンミュージアム比叡
そして、山頂に位置するが故の景色も必見です。東南の方角を向けば、広大な琵琶湖が！ 京都市内にいながら、こんなにも開けた風景を見られるのはここだけかもしれませんね。
プチハイキング気分でバラの園を見に行ってみてはいかがでしょう？
＜周辺立ち寄りスポット＞
・叡山電車・観光列車「ひえい」
・比叡山延暦寺
・比叡山展望台
■■INFORMATION■■
ガーデンミュージアム比叡
場所：京都市左京区修学院尺羅ヶ谷四明ヶ嶽4番地
電話：075-707-7733
時間：10:00～17:30（入園17:00まで）※秋は～17:00（入園16:30まで）
休み：木曜（5/2、8/15は営業）
料金：大人1200円 ※11/24～12/4は600円（小学生以下は半額）
HP：http://www.gmhiei.jp/
Instagram：https://www.instagram.com/gardenmuseum_gardener/
