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京丹後に生まれた新しい伝説 —愛の聖地・青の洞窟—

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奇跡のようなこの美しい写真…皆さんはこの写真の景色をご存知ですか?
これは京丹後市間人(たいざ)にある“青の洞窟” です。
青の洞窟というと、イタリアのカプリ島にある青の洞窟が世界的にも有名ですが、なんと京都にも同じような自然が創り出した奇跡の景観地があるのです。
この青の洞窟が発見されたのは今から4年前の2013年。地質学者の調査を手伝うために船を出した漁師さんが偶然発見したものです。この洞窟がキッカケでたくさんの観光客が京丹後へと訪れるようになり、地元の人々にとって大切な観光資源となりました。
そして、この2017年—青の洞窟は、“愛の聖地”という新しい物語に生まれ変わったのです。
今回は、そんな京丹後の青の洞窟に関するお話です。

こちらも合わせてお読みください↓↓
暮らすように旅をする…京丹後の「人」が資源の新しい観光スタイル
http://www.kyotoside.jp/entry/20170828

 

聖なる洞窟の入口を守る“獅子”の親子

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 8月某日…我々KYOTOSIDE取材チームは、この青の洞窟を取材するために間人へとやってきました。
実はこのロケ、一度は台風で阻まれ、その後も連日の雨続きでなかなかロケ日が決まらない中、ようやく決まった実現の日。
どうか晴れますように…と願い続けてようやく迎えた日でした。
京丹後市間人近くの竹野(たかの)漁港から遊魚船・とび丸タクシーに乗り、京丹後龍宮プロジェクト・リーダーの池田さんにも同行いただき、漁師さんの案内でいざ洞窟へと向かったのです!

 

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京丹後の海は、海も山も里も見え、自然が創り出したありのままの岩や地形が見えるなど、他地域の海とは一線を画す雄大な景観が広がります。
澄み切った青空に白い雲、一見すると穏やかなハレの日。
しかし…!!実際には、波がザッブンザッブンと、とにかく高い…(+_+)。
それに合わせて船も上下に揺れ、まるで自然のジェットコースター!
「この波では洞窟に入れるかどうか分からない。とりあえず、近くまで行ってみましょう。」
漁師さんの言葉に、ここまで来たのに入れないのは辛いな…と思いながら祈るようにその場所へと向かいました。
そして、近づいてきた大きな岸壁。
「洞窟の入口には獅子の顔がついている。あれがそうですよ。」
え!?どれどれ??…と、取材メンバー全員が岸壁に注目しました。

 

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写真ではなかなか分かりづらいため、イラストでご紹介。
大きな親獅子と、左下の方に仔獅子の顔。丸い岩が拳(こぶし)。
山全体に、獅子が彫刻されているように見えるパワースポットなのだそうです。
何度もここを訪れている漁師さんには、これまで肌で感じていることがあるのだとか。
それは、男性は「一緒にいる女性を大事にしなさい」、女性は「ここへ一緒に来た男性はすごいチカラを持った人だよ」ということ。特に、カップルや夫婦で訪れる方にはそのようにお話されているそうです。
ちなみに「獅子の顔は子供の方がわかる。純粋な心ですれてないから。」だそうです。笑
ライターのわたしは、仔獅子は見えたのですが親獅子が分からずでした…^^;

 

姿を現した「愛の洞窟」、そして「青の洞窟」

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獅子が守る洞窟とは一体どんなものなのか…船はゆっくりとその場所へ近づいていきました。
まず現れたのは、現地の人が「愛の洞窟」と呼ぶ場所。
由来は、洞窟の入口の右上の部分に小さなハートマークに見える石模様があること。
どこぞの夢の国にある隠れ○○のような、まさしく隠れハートです。
よーく探さないと見つかりませんので、皆さんも目を凝らして探してみてください。

 

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そして…こちらが青の洞窟の入口です。
愛の洞窟の向かって左の方に位置する小さな入口、愛の洞窟に比べてこちらは確かにすごく見つけにくい場所にありました。外からはまず見つけられません。
やっとここまで来た、と感動しました…が!!
想像していた以上にうねる波に翻弄され、これ以上は洞窟に近づけず、「こりゃ入れんわ」という漁師さんの言葉が聞こえ、入口は目の前にあったのですが、洞窟内部へ入ることは叶いませんでした…。
波が激しく船もそれに合わせて上下に揺れます。とてもじゃないですが洞窟には入れる状況ではありません。しかしながら、不思議と悔しいとは思わなかったんです。
洞窟の入口は横幅が2m10センチ、船が1m80センチというギリギリの幅。波がある状態で小さな洞窟へと入っていくと確実に岩に頭を打ちつけ危険だということを身をもって実感したからです。
ここはそう簡単に入れる場所ではない、自然が阻むものに逆らってはいけない…素直にそう感じ、この結果に納得したのです。

 

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今回、取材として入ることはできませんでしたが、もし入れた場合は、船で乗り入れてから後ろを振り返るとこのような紺碧の海に光が差す神秘的な青の光景を見ることができます。
ここは4年前に、京丹後のことを想い、ジオパークの勉強をしていた漁師さんが偶然見つけた場所。そんな方だったからこそ、洞窟への扉が開いたのではないかと言われています。
4年前はちょうど、前にご紹介した京丹後龍宮プロジェクトがスタートした年。発見者の漁師さんは龍宮プロジェクトの中心メンバーでした。

この青の洞窟は誰もが入れるところではありません。天候、風、波、人の想い…さまざまな条件が整った場合のみ入ることが出来るのだそうです。確率で言えば、見学の予約をしても見ることができるのは二分の一。これまでに5回挑戦してすべてダメだったという人もいれば、1回で見ることが出来た人もいる…そして、見ることができた人には、みな共通点があったようです。

 

「8月5日、間人を愛の聖地とする」

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京丹後龍宮プロジェクトリーダーである池田さんは、ずっと考え続けていました。
洞窟の美しい光景を見たいということでたくさんの人がいろいろな想いをもって間人に来られる…その中でも、幸せになりたい、愛を確認したいという強い想いのあるカップルや夫婦が来た場合、青の洞窟の扉が開き中に入ることが出来ることが多いこと…ここは、そういう聖なる場所愛の聖地なのではないか、と。
そして、今年初めて、青の洞窟の中で、船長さんの前でプロポーズがあり成功したとの話が池田さんの元へ飛び込んできました。そしてそんな出来事が起こった日の翌日の漁は、大漁。タイやヒラメのほか、滅多にあがらないという夫婦鯛までもが網にかかったのだそうです。考えは確信に変わりました。
池田さんは、このプロポーズを成功させたカップルに連絡を取り、自分達にとっても特別なことなので是非祝わせて欲しいと申し出、カップルも承諾。8月5日、この間人の地で結婚式が行われたのです。

 

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この結婚式は、龍宮メンバーがすべて手作りで行ったものでした。
結婚式の会場や料理、京丹後名物のばら寿司で作るウェディングケーキは池田さん、丹後をイメージして作られた着物“龍の衣装”を準備しメイクとヘアセットも行ったのは美容師さん、そして同じく龍宮メンバーであるカメラマンがドローンを飛ばして京丹後の風景とともに2人の撮影を行いました。夜には、他メンバーも結婚式会場に集まり、みんなでささやかながらも賑やかにお祝いするという、とてもあたたかい式になったのだそうです。
その場で、池田さんは「8月5日をもって、間人を愛の聖地とする」と宣言しました。
長年考え続けてきた、この京丹後を、間人をどのように見せていくか、そして青の洞窟が見つかった意味と、今後は「愛の聖地」として、人々を幸せにするための場所として考えなくてはいけないと改めて思ったそうです。

 

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この間人(たいざ)の地名は、聖徳太子の生母である間人皇后(はしうどこうごう)が由来です。
その昔、皇后は蘇我氏と物部氏の争いから逃れるために子である聖徳太子を連れてこの地へ身を寄せました。村人の手厚い歓待を受けた御礼にと、当地を立ち去る時に自分の名である「間人」を送りましたが、畏れ多いと思った村人が皇后の退座にちなんで「たいざ」という呼び方にしたと伝わります。
現地では間人皇后は愛の女神として敬われ、また皇后の側近として仕えた者たちの子孫がこの間人の地には今現在も残っており、人に仕える、おもてなしをするということを脈々と大事に受け継いできていると言います。
間人という字を反対にしたら人間、人と人との間をとり持つという意味も込められているのではないか、とのこと。
さまざまなお話を伺う中で、わたしもここは「愛」が繋がっていく特別な場所ではないかと思えてきました。

 

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神秘的且つ幻想的な青の洞窟—今回は入ることは叶いませんでしたが、やっぱりいつかこの景色を見てみたいと思いました!
愛の聖地となった青の洞窟は、秋を迎えてこれから来年の夏までしばらくお休み期間に入ります。
必ずやきっと洞窟に行ける時が来る…その時までゆっくり待とうと思った編集部なのでした。
人と人とを繋ぎ、愛に縁深い町・間人。愛の形はさまざまかと思いますが、是非ここへは大切な人と一緒に訪れてみてください。

心に残る何かがきっと、この町で見つかると信じています^^

 

■■INFORMATION■■

★青の洞窟に関するお問い合わせや詳細は「京丹後龍宮プロジェクト」ホームページにて
http://kyoto-sea.com

 

 

江下祥子

江下祥子

京丹後・間人は元々青の洞窟の存在を知ってから興味を持ち、取材をさせてもらいましたが、ここは本当にパワースポットだなぁと思いました!現地の人と触れ合って、海やジオパークを肌で感じて…帰る頃にはしっかりパワーチャージ完了。来た時より元気になってましたw 今回、青の洞窟に入れなかったのは残念でしたが、来年再びチャレンジしてみたいと思います!

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