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【京都三大祭】伝統の技術を守り受け継ぐ時代祭の豪華絢爛な衣裳

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京都の三大祭の1つ「時代祭」。昨年(2017年)は残念ながら台風の影響で中止になってしまいましたが、毎年10月22日に行われる、京都の秋の風物詩です。
今回のKYOTOSIDEでは、実際に時代祭の衣裳を担当している職人さんにお話を伺い、時代祭を彩る豪華絢爛な衣裳の裏側に迫ります。

時代祭についてはこちらも要チェック!

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時代考証を元に復元された“本物”の衣裳

時代祭が祇園祭や葵祭と違うのは、各時代の衣装に身を包んだ総勢2000人の京都市民が、約2㎞の都大路を練り歩くというところ。さまざまな時代の衣裳や小道具を身に着けた壮麗な行列は、まさに動く京都の歴史絵巻!見ているうちに、まるでその時代にタイムスリップしたかのような錯覚を覚えます。
それもそのはず、時代祭の行列に使われる衣装や小道具は、京都の職人や専門家が時代考証をもとに復元した「本物」だからです。
今回は、伝統服飾工芸協同組合・六選会の会長を務める、「黒田装束店」の黒田幸也さんにお話を伺いました!

f:id:kyotoside_writer:20181010232218j:plain黒田装束店は江戸時代初期に創業したといわれている老舗。時代祭では「平安時代婦人列」「藤原公卿参朝列」「室町洛中風俗列」の衣装を担当されています。

華やかな平安時代の衣装にうっとり

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まずは平安時代婦人列からご紹介。 清少納言や小野小町、巴御前など、平安時代の有名な女性が登場するこちらは、数ある婦人列の中でもひときわ華やかで列も長いため、一番人気。特に木曾義仲の寵愛を受けた巴御前は、馬に乗り武具を着けた姿が凛々しく注目を集めます。平安時代婦人列は花街の芸妓・舞妓さんが衣装を着ているので、美しさも一層引き立ちますね!
さらに、今年の見どころは、昨年に新調された清少納言の衣装。残念ながら新調された年は中止になってしまいお披露目ができませんでしたが、満を持しての登場です。

復元まで15年!伝統の技法に注目

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写真右が新調前、左が新調後の衣装

新調された清少納言の衣装で特に注目したいのが「板引」という技法。布に特殊な伝統的な技法を施して光沢を出しているのですが、実際に触ってみるとパリッとしていて布とは思えない触り心地。
この時代の衣装は「耐久性」よりも「きらびやかさ」を重視したもので、雨にも弱いため、数年で光沢は失われてしまっていたのだそう。しかも、いざ修復となった時、この技術は先代から継承されていませんでした。
そこで黒田さんの奥さん・黒田ちかこさんが約15年の歳月をかけて試行錯誤を繰り返し、先代とは違う技法ながらも見事に復元したのです!
この板引は、外側の唐衣とその下に着る打衣の襟などに施されています。動きに合わせてきらめく衣装に、平安時代の雅な美しさを感じます。今年は清少納言の新しい衣裳に、要注目ですよ

 

時の権力者・藤原家の気品ある出で立ち

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続いては藤原公卿参朝列。真っ黒の束帯姿で熟年世代のお公家さんたちが登場します。婦人列と比べると少し寂しいように感じるかもしれませんが、実はとっても位の高い人たちの列なのですよ。黒はその当時、最高位の色を表していて、黒い服はお偉いさんたちのものだったのです。
黒田装束店では今年、この藤原公卿参朝列の衣装も新調しました。それが「武官」の衣装です。馬に乗った3人のお公家さんの中の、2番目の人が武官。少しわかりにくいですが、冠の後頭部部分がくるんと巻いているのが目印です。
この武官の衣装は遠目で見ても分かりにくいですが、首回りの寸法を忠実に再現しています。こんな細かいところにも衣装が再現されているのですね。
ちなみに、先ほど紹介した「板引」ですが、袴の内側に履くオレンジ色の衣装にも施されていますよ

 

カジュアルな衣装・動きに楽しくなる!

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最後は室町洛中風俗列です。この列は2007年に追加された比較的新しい列。室町時代後半に京の町衆によって催された風流踊りを再現していて、先述の2つの列とはガラッと変わってにぎやかな印象です。
平安時代婦人列や藤原公卿参朝列が着ている衣装が正装なのに対し、室町洛中風俗列で着られている衣装は、いわゆる普段着。衣装の形や色使いも奇抜で、中には女装の姿も見られます。また、随所で風流踊り側踊りなど踊りが始まり、見ているこちらも楽しくなりますね。

本物を追究し、技術を継承する

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衣装にここまで“本物”を追究するのは、日本中の祭りの中で時代祭くらいだと言われています。
コストや手間、時間がかかっても本物を求めるのは、京都に昔から継承されてきた伝統工芸の技術を守るため。今回取材した黒田装束店含む、伝統服飾工芸協同組合に加盟する6つの装束店がそれぞれの行列を担当し、受け継がれてきた技術を時代祭の衣装に反映しています。
今年の時代祭はいつもより近くで、専門家たちによる“本物”の衣装に注目してみませんか?

 ■■INFOMATION■■

時代祭
10月22日(雨天順延)
8:00 神幸祭
9:00 神幸列出発
10:30 行在所祭
12:00 行列進発(京都御所)
14:30 平安神宮到着
16:00 大極殿祭並還幸祭

 

黒田装束店
京都市中京区丸太町通堺町東入鍵屋町63
075-211-8008

 

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