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昭和レトロ薫る京都の通な喫茶巡り〜隠れた名店がずらり〜

大好評の京都・レトロな喫茶を探訪するこちらのシリーズ。今回は、京都府南部に位置する宇治市を特集します。日本茶のイメージが強い宇治ですが、空間も素敵すぎる実力派のコーヒー専門店や名物メニューが人気の老舗喫茶店など、隠れた名店も点在しているんです。今回は、その中から3店をピックアップしてご紹介します。

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レトロモダン×フォレストの癒やしな珈琲専門店

京都 岡田珈琲店(宇治市神明)

JR宇治駅から車で約5分。神明神社(神明皇太宮)から程近い住宅街の一角にあるのが、1974年(昭和49)年創業の「京都 岡田珈琲店」。
大きな木々に囲まれて佇む姿は、まるで森に佇むコテージを思わせる雰囲気です。

店内は窓越しに美しい緑を一望できる開放感が魅力的。風にそよぐ木々の葉を眺めながら、ゆっくりと流れる時間に身を委ねることができます。

店内には、一つひとつのセレクトに店主のこだわりが感じられるアンティークが並べられ、宇治にいながら海外のおしゃれな邸宅を訪れたかのような気持ちに。

目線を下に向けるとそこには優雅に泳ぐ錦鯉の姿が!なんとも贅沢な空間ですね!

店内ももちろん素敵ですが、より開放的な雰囲気を味わうならテラス席を選ぶのがおすすめ。小鳥のさえずりが聞こえる癒やしたっぷりの空間で、店主こだわりの美味しいコーヒーをいただけます。

テラス席の前に伸びる樹齢170年のクスノキ。上部にはツリーハウスが設けられ、リゾート気分をさらに演出します。こちらはお店を利用した人のみ見学が可能(飲食は不可)。ワクワク感も十分楽しめるレトロ喫茶です。

オーナーの岡田さんは、宇治の喫茶店でもいち早く自家焙煎豆で淹れるコーヒーを提供し始め、地元を中心に多くの人から親しまれています。

元々はメーカーから仕入れた豆で淹れたコーヒーを提供していた岡田さん。神戸にある「にしむら珈琲店」で出合った一杯に衝撃を受け、自家焙煎を始めるように。年期の入った焙煎機を相棒に、7~8種類の豆を焙煎。お店のコーヒーに使用する他、豆の販売も行っています。

こちらのコーヒーは、企業秘密の自家焙煎をした豆をさらに丁寧なハンドピッキングで選別を行うことで、本来の風味を最大限に活かした一杯を味わえるのが大きな特徴。「マイルド珈琲」(450円)は、旨みと苦味、酸味の要素が、まるで地平線の遙か遠くまで伸びるようにジワジワと舌の上で広がります。また「フレンチ珈琲」(450円)は、岡田さんいわく「悪魔の微笑み」と表現するように、豆本来の苦味を十分に味わえるおすすめの一杯です。

コーヒーとぜひ一緒に味わいたいのが、北海道から直送の材料にこだわった2種類のケーキ。カマンベールチーズが入ったしっとり濃厚な「チーズケーキ」と、チョコチップ入りの「生チョコケーキ」。マイルドコーヒー限定のセット850円がおすすめです。

約半世紀にわたり宇治の人々に自家焙煎珈琲の魅力を伝えてきた岡田珈琲店。来年には、観光客が多く訪れるなかで宇治に新しく2つのコーヒースタンドを出店予定とのこと。こちらも注目です!

■■INFOMATION■■
京都 岡田珈琲店

TEL:0774-23-5525
住所:宇治市神明宮北105
営業時間:10:00~17:30
定休日:日・月曜、祝日
アクセス:京阪宇治駅・JR宇治駅から京阪バスで「城南荘前」バス停下車徒歩3分、近鉄大久保駅・JR新田駅から京阪バス「城南荘前」バス停下車徒歩3分

駐車場:あり

不思議な建物の秘密と名物ドライカレーの謎に迫る!

アーム(宇治市宇治妙楽)

次にご紹介する喫茶店は、1973年(昭和48)に創業したカフェ・グリルのお店「アーム」。
地元の人はもちろん観光客も多く訪れる宇治橋商店街の一角にある喫茶店です。ノスタルジックな雰囲気が漂うこちらのお店。実は、NHKの人気テレビ番組『ブラタモリ』でも紹介されたことがあるお店。一体なぜなんでしょうか。その秘密はお店の外観を見ればわかるということで、一旦お店から出てみましょう。

ということで、こちらがお店の外観。どこも変わったところはなさそうに見えますが、よく見ると両隣の建物と全く隙間がないことにお気づきでしょうか。

実は、こちらの建物は、かつて江戸時代の上級武士の屋敷に見られる「長屋門」を改装したもの。長屋門とは、両側に居住スペースが設けられた門のことで、店内に残る梁(はり)は当時の名残を今に伝えています。

こちらが創業当時のアームのお写真。今と違ってメルヘンチックな雰囲気が素敵です。かつてこの辺りは近くに大きな工場があったことから歓楽街として発展した歴史があり、アームにも朝昼晩問わず工場に勤務する人が利用していたそう。

「かつては近くに映画館もあって本当ににぎわっていたんです」と語るのは、創業から約50年もの間、このまちを見続けてきたオーナーの安藤一郎さん。御年81歳ながら毎日元気にお店を切り盛りしています。「昔はこの通りだけでも14~15件の喫茶店があったよ。淀や城陽方面からもバスに乗って多くの人が来ていた」と、当時を振り返ってくれました。

こちらで味わえるコーヒーは、創業からお付き合いがあるというGOLD COFFEEの豆を使用。丁寧にハンドドリップで淹れ、最後にもう一度温めてから提供するこだわりぶり。深いコクとスッキリとした味わいは、昔から何一つ変わらないとのこと。

そして創業当時から変わらないもうひとつの味が、こちらの「鉄板焼ドライカレー」(730円)。香ばしいカレーの匂いに期待を膨らませつつ卵の黄身をつぶすこのひとときがたまりません!パラパラのお米に具材とカレー粉、卵が絶妙にからみあって、辛さもマイルドに。途中でソースを垂らせば味の変化も楽しめます。触ると熱い鉄板にのせられているから、最後までアツアツのうちに味わえるのもポイントです。

調理風景を少しのぞかせてもらうと、最初はフライパンでお米と具材をじっくりと炒め、仕上げに中華鍋に移してカレー粉が全体にからむように一気に仕上げるというこだわりぶり。熱した鉄板にのせることで香ばしさも更にアップする、この「3度炒め」が美味しさの秘密なのだそうです。

かつては工場で働く人のお腹を満たしていたドライカレー。最近はネットでその存在を知った若い世代の人や海外から訪れる観光客も喜んで食べているとのこと。宇治観光の際に訪れてみてはいかがでしょうか。

■■INFORMATION■■
アーム

住所:宇治市宇治妙楽169-6
電話:0774-22-3955
営業時間:9:00~18:00
定休日:無休
アクセス:JR宇治駅から徒歩4分、京阪宇治駅から徒歩6分
P:なし

コーヒー好きをうならせる自家焙煎豆をテイクアウトでも

山村珈琲工房(宇治市広野町)

府道宇治淀線のロードサイド沿いに店を構える「山村珈琲工房」。
ログハウスを思わせるかわいらしい建物と麻袋が描かれた看板が目印です。こちらではコーヒー豆の販売とあわせて喫茶を行っています。

約20年前に創業者のお母さんから店を譲り受けた現・オーナーの山村さん。神奈川で自家焙煎珈琲の魅力に触れて以来、試行錯誤の上、独自の焙煎方法を確立しました。店内に設けられた小さな工房で丁寧に焙煎したコーヒーは、豆の良さを最大限に活かしたフレッシュな味わいが特徴です。

店内では、豆の個性に合わせて浅煎り〜深煎りまで巧みに焙煎度合いを変えた、ブレンド5種類、ストレート7種類を販売(100g590円~)。地元を中心に、コーヒー好きの人々からも高い評価を得ています。またコーヒーのドリッパーなど関連器具の販売も行っており、知識が豊富な店主と相談しながら好みの豆や器具を買うことができます。

もちろんこだわりのコーヒーは店内で味わうことも可能です。シックな雰囲気に包まれた店内にはコーヒーの豊かな香りが辺りに漂い、なんとも癒やされる気持ちになります。

天井を支える妻の部分には19世紀にフランスで活躍したロートレックのポスターが所狭しと貼られ、おしゃれな雰囲気を演出。

店の奥にも広々としたテーブル席が設けられ、リラックスした気分で美味しいコーヒーを味わえます。

コーヒーはホット7種類、アイス3種類を用意。挽き立ての豆を丁寧にハンドドリップで淹れてくれます。

やや深煎りの豆を使った味わい「ブレンド」(520円)は、旨みと苦味、酸味が舌の上で躍るような心地良い味わい。飲み終わった後のキレも良く、コーヒーの美味しさを十二分に楽しめる一杯です。

軽食メニューには「ホットドッグ」(680円~)などがあります。取材でお願いしたのが、関西ではおなじみのカレー味と歯触りが快いオニオン&ピクルスを一度に楽しめる「Cセット」(680円)。ドリンクと注文で200円引きとお得なので、ぜひ合わせて注文してくださいね。

■■INFORMATION■■
山村珈琲工房
住所:宇治市広野町小根尾3-1
TEL:0774-44-5207
営業時間:8:00~18:00(LO17:30)
定休日:日曜、その他不定休あり

 

京都府内のレトロ純喫茶を巡るシリーズ▼

 

 

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