京都府北部に位置する宮津市は、日本三景「天橋立」で知られる海と山に囲まれた自然豊かなまち。そんな宮津市の天橋立のそばにある、遊んで泊まれて、さらに体験や学びもできちゃう2大施設をご紹介します。家族や友達はもちろん、学校やサークル仲間とも活用できるので、自由研究や夏の思い出作りにおすすめですよ。
自然を満喫「丹後海と星の見える丘公園」
広大な海とさまざまな動植物、満天の星がみられる施設
天橋立から車で約20分、宮津市里波見にある「京都府立 丹後海と星の見える丘公園」(以下、うみほし公園)は、2006年に開園した森と海を同時に満喫できる自然豊かな公園です。東京ドーム約25個分の園内には四季折々の動植物が観察できる散策路や、宮津湾を一望できるスポットのほか、宿泊時には満天の星を見ることができます。
園内は、学びの「地球デザインスクールゾーン」、憩いの「大地の天文台ゾーン」、遊びの「こどもの森ゾーン」の3つのゾーンに分かれているので、目的や気分に応じたスポットで楽しむことができますよ。
学びの「地球デザインスクールゾーン」
うみほし公園のメインゲートを入り、山道を登った先にまずあるのは、学びの「地球デザインスクールゾーン」。こちらにある「セミナーハウス」の1階には総合案内所があり、2階は研修室になっています。
木材をふんだんに利用して作られた研修室は、会議やレクリエーション、企業の職員研修、ゼミ合宿の場として利用可能。プロジェクターやスクリーン、ホワイトボードなども無料で借りることができます。
セミナーハウスの奥には宿泊棟があり、家族や友だちとプライベートでの宿泊のほか、団体での利用も可能です。
室内は木の温もりを感じる4つのコンセプトルームに分かれていて、日々の喧騒を離れ、落ち着いた時間を過ごすことができます。また、宿泊棟に泊まった人だけが楽しめる「うみほし風呂」では、園内の森林整備のために伐採した木で作った薪と太陽熱を利用して沸かしたお湯に浸かることができるので、自然の力を感じることができますよ。
1日3組限定のキャンプサイトは、中サイトと大サイトの2種類があり、大サイトはファイヤープレイスがついているので、焚き火台がなくても焚き火を楽しむことができます。中サイトでも焚き火台やコンロなどを持参すれば火気の使用が可能です。キャンプサイトの利用にはお風呂やシャワースペースが含まれていないので、近隣の施設を利用してくださいね。
憩いの「大地の天文台ゾーン」
大地の天文台ゾーンは海風を感じながら宮津湾や日本海を眺める絶景ポイントが魅力! 天橋立を縦に望む「潮騒のテラス」は、広々とした景色を眺めながらゆっくりできるのでピクニックにもおすすめです。春には背面の山に咲く“コバノミツバツツジ”も見どころですよ。
なかでも、小高い山の上にある「記憶の丘」は宮津湾・伊根湾・若狭湾を見渡せる絶景ポイント!!
夜には全方向に星を眺めることができるので、降り注ぐような満天の星空を見ることができます。
※閉園後の星空観察は宿泊施設利用者、もしくは月に一度の星空観望会のみ利用可能です。
遊びの「こどもの森ゾーン」
こどもの森ゾーンは森に囲まれた広場で、生きものと触れ合いながら楽しく遊べる広場です。こちらにはさまざまな体験プログラムの拠点となる「こどもの森センター」があります。センター内には日曜日のみオープンする「森のカフェ」があり、地元の素材をふんだんに使った「あるもん定食」やデザートをいただくことができます。
広場内の湿地帯には京都府登録の天然記念物で府の準絶滅危惧種に指定されている「ハッチョウトンボ」が生息しており、5月末~8月中旬まで見ることができます。
ハッチョウトンボは体長が1〜2㎝、一円玉くらいの大きさで「日本一小さいトンボ」として知られています。
触ると羽が折れることもあるので、見つけたら触らずにそっと静かに観察してくださいね。
そのほかにも園内には貴重な生きものが数多く生息しています。見頃や見やすい場所などは公園スタッフに聞いてみてくださいね。
※公園内の動植物の採取は禁止されています。
自然を楽しむ体験プログラム
うみほし公園では自然に触れながら学べる、さまざまな体験プログラムが用意されています。
公園内をめぐる「スタンプラリー」や五感を使って9つのマスを埋める「フィールドビンゴ」は、予約ナシでいつでも無料でチャレンジすることができます。
クリアできたら木製のメダルを作ることができるので、公園に来た思い出を飾って帰ってくださいね。
休日に開催される「森のワークショップ」では、公園の小枝や木の実を使ってストラップやペンダントなどを作ることができます。1作品400円で、当日申し込みOK。
また、月に一度開催されている星空観望会では、21時まで開園時間を延長しているので自由に星を観察することができます。より星空を楽しむための「星空観察セット(双眼鏡・星座早見盤・銀マット)」(有料)の貸出もあるので、手ぶらでも気軽に楽しむことができますよ。
宮津市は面積の約80%を森林や山が占めており、人工の明かりが少ないので星空を観測するには絶好のエリアなんです。過去には環境省による全国星空継続観察で「星が最も輝いて見える場所」の2位にも選ばれたことがあるので、ぜひ星空観望会に参加してみてくださいね。
こちらは団体向けのプログラムになるのですが、脚本家の倉本聰氏が主宰する「C・C・C富良野自然塾」が実施している環境問題を考えるプログラムを元にした、「京都自然塾」や、スタッフと一緒に森を散策して動植物の観察や森づくりを体験する「森の楽校」、丹後の豊かな海に住む生き物を観察する「海の楽校」、地元の料理名人に魚さばきや郷土料理を教えてもらえる「里の楽校」など、より自然と向き合って学ぶプログラムも用意されています。
団体向けは申し込み後に公園のスタッフとの打ち合わせが必要になるので、1か月ほど余裕を持ってお申し込みくださいね。
目の前に美しい砂浜が広がる「京都府立青少年海洋センター マリーンピア」
“海”にまつわる体験が可能な宿泊研修施設
宮津湾に面した「京都府立青少年海洋センター マリーンピア」は、目の前に白い砂浜が広がる宿泊研修施設です。
宿泊団体のプログラムとして、4月から10月上旬には隣接する田井宮津ヨットハーバーで、漕艇訓練を通して自然と親しみ集団行動の大切さを学ぶ「カッター活動」など、海にまつわる活動ができるのが魅力です。
施設内にはトレーニング場や体育館のほか、約100名での利用が可能な野外炊事場、広々とした芝生の広場などがあり、学校活動や一般の研修活動などにも利用することができます。
マリーンピアは研修施設ではありますが、エリアによっては一般解放もされています。
舟形のアスレチックをメインに、海にちなんだ14ポイントで構成された「フィールドアスレチックコース」(小・中・高200円/一般350円)は大人から子どもまで楽しめるコースになっています。HPにコーススコアが用意されているので、こちらを確認しながら楽しんでまわってくださいね。
また、敷地内の海の科学館の2階にはボルダリング場(小・中・高200円/一般350円)があり、タテ2mヨコ10mの壁に設置されたホールドは初心者やお子さんでもトライしやすいので、ぜひチャレンジしてみてください。
一般解放エリアを利用希望の方は、まずは正面玄関入ってすぐにある事務所で受付してくださいね。
■■INFORMATION■■
京都府立 丹後海と星の見える丘公園
住所:京都府宮津市里波見
電話:0772-28-9111
開園時間:9:00~17:00(7月~9月は20:00まで)
休園日:木曜日(祝日除く)及び年末~2月末(7月~9月は無休)
入園料:無料
アクセス:京都縦貫自動車道与謝・天橋立ICから国道17号線を伊根方面へ約25分。または、京都丹後鉄道「天橋立駅」から丹海バスで「波見口」バス停下車、公園まで約2km。
HP:http://www.eco-future-park.jp/
京都府立青少年海洋センター マリーンピア
住所:宮津市字田井小字大池382
電話:0772-22-0501
開館時間:9:00〜17:00
休館日:毎月第1・第3月曜日及び12月28日から1月4日まで
利用料:エリアによって異なります。詳しくはこちら(http://marinpia.jp/pricelist/)
アクセス:京都丹後鉄道「宮津」駅から丹海バス(田井線)で「マリーンピア」下車。または、京都縦貫自動車道綾部宮津道路「宮津天橋立」ICから車で20分
HP:http://marinpia.jp/
※宿泊は研修目的の団体のみ可