古き良き昭和の面影を残すレトロな食堂や洋食店。使い込まれたテーブルや椅子、壁に貼られたメニューなど、そこはまるでタイムカプセル。 ノスタルジックな雰囲気の中、丁寧に作られる懐かしの定番メニューや定食を味わいにでかけてみませんか?
※記事中の情報・金額はすべて2025年5月時点・税込表記です。
愛情たっぷりの鯖煮と粕汁を白飯で味わう
【京都市】はとや食堂
京都市左京区の熊野神社前に立つ「はとや食堂」は、創業70余年になる定食屋さんです。
まずは「豚汁定食」や「肉吸定食」などの中から食べたいものを決め、次にショーケースから「お浸し」や「煮物」などのおかずを自ら選んで取るという、昔ながらの定食屋さんのスタイル。
名物は、京都・玉乃光酒造のふくよかな味わいの酒粕をメインに独自でブレンドした「粕汁定食」。おかずは2品(830円)もしくは3品(1,050円)のどちらかを選ぶことができます(追加も可)。ここで絶対選びたいのが「鯖煮」です。
丁寧に骨やアクをとり、秘伝のタレで炊くなど3日間もの時間と手間、そして愛情をたっぷりかけた逸品。ふっくらと甘辛く炊かれた「鯖煮」は、箸を入れるとほろりと身がほどけ、近江米の白飯と相性バツグン。大盛りでも足りないほどの美味しさです。
朝6時~10時30分は「朝食」もあり、ご飯におかず1品、海苔、「生卵」か「いり玉子」、それから「みそ汁」「豚汁」「粕汁」の中から好きな汁物を選ぶことができます。お値段は生卵(740円)、いり玉子(760円・写真左上)。
朝ごはんを食べてた後、近くの鴨川を散歩したら良い一日が始められそうです。
■■INFORMATION■■
はとや食堂
京都府京都市左京区聖護院山王町43-1
℡ 075-771-5595
営:6:00~18:00
休:土曜日
熟練コックさんが作る絶品洋食弁当
【八幡市】洋食レストラン百花園
石清水八幡宮から木津川御幸橋を渡った先。「洋食レストラン百花園」と書かれた黄色いレトロな看板が目印です。創業は東海道新幹線が開通した1964(昭和39)年。かつて目の前を国道1号線が走っていたことから長距離トラックの運転手さんらに愛されてきたドライブイン的なレストランです(写真右下は昭和時代の百花園)。
そう聞くと、かつ丼やニンニクたっぷりのスタミナ定食などがっつり飯をイメージしますが、こちらでいただけるのは「ハンバーグステーキ」や「ヒレカツハヤシライス」など、熟練のコックさんが作る洋食メニュー。
中でも半月型のお弁当箱に店の人気メニューを詰め込んだ「半月弁当」(900円)は絶品。カラッと揚げたカレイのフライには自家製のタルタルソース、肉の旨みを感じるハンバーグは寸胴鍋でじっくり炊いたデミグラスソースがかけられ、さらに昭和レトロなハム、もちもちとした食感が懐かしいスパゲティ、サラダが入っています。それら丁寧に作られた料理を受け止めるのがガス窯でふっくらと炊いた白ご飯。ボリューム満点のお弁当ですが、お腹に余裕があればデザートのプリンをぜひ。
料理はテイクアウトも可能。京阪電車の八幡市駅でレンタサイクルをして木津川サイクリングに行くのはいかがでしょう。
■■INFORMATION■■
洋食レストラン百花園
京都府八幡市八幡池の首14-1
℡075-631-3306
営:10:00 – 16:00(15:30L.O.)
休:日曜日・祝日
卵のふわトロ具合も絶妙。出汁が決め手のかつ丼を
【笠置町】リバーサイド大扇
国道163号線沿い。木津川にかかる笠置大橋の近くに立つ、昭和レトロなレストランが「リバーサイド大扇」です。気さくな雰囲気ながらデミグラスソースやタレ、タルタルソースまで全て手作り。もちろん、うどんや蕎麦など和食メニューに使う出汁も昆布とイワシやメジカなど数種類の節でひかれ、パンチのある旨味が自慢です。
メニューは「オムライス」に「カツカレー」「エビフライ」もありますが、ぜひ味わってほしいのが写真の「カツ丼」(1,050円)。自慢の出汁で玉ネギ、ネギを煮込み、そこに柔らかい国産の肩ロースを揚げたトンカツを投入。さらに上からLサイズの卵を3回に分けてかけまわし、ご飯にのせたら完成。カツの衣に程よく出汁が浸みこみ、玉子のふわトロ具合が絶妙です。
もっとがっつりお肉を食べたい! という方は、さらに柔らかい部位を使った「厚切りかつ丼」(1,380円)もありますよ。
店内には、UFOキャッチャーにカプセルトイなどミニゲームコーナーあり、今は動いていませんが昔懐かしいクマさんの綿菓子自動販売機も! 記念に一緒に写真を撮ったら楽しい思い出になりそう。
■■INFORMATION■■
リバーサイド大扇
京都府相楽郡笠置町大字切山草畑30
℡0743-95-2150
営:11:00~20:00(19:30L.O.)、土・日曜、祝日は9:00〜
休:月・木曜日(祝日の場合は営業、翌日休み)
大人のお子様ランチを召し上がれ
【宮津市】欧風料理 精養軒

画像提供:欧風料理 精養軒
港町・宮津で大正時代に日本料理店としてオープンした「精養軒」。2代目の時に外国船に乗る水夫達のために本格的な欧州料理を作りたいと洋食専門店となり、現在は4代目店主が伝統の味を守っています。

画像提供:欧風料理 精養軒
精養軒の名物でもある豪華ランチは全部で5種類。どれもボリューム満点ですが、1番人気は「Cランチ」(1,900円、ライス200円)。有頭エビフライにチキンソテー、ポークカツ、ロースハム、カニサラダ、野菜サラダ、そして自慢のタンシチューと同じデミグラスソースで仕込んだデミグラスハンバーグが入った、まさに「大人のお子様ランチ」のようなプレートです。

画像提供:欧風料理 精養軒
「タンシチュー」(1,900円)は単品でいただくことも可能。お店で提供される料理は、マヨネーズやソースに至るまで全て丁寧に手作りされており、老舗ならではの伝統の味が堪能できます。
■■INFORMATION■■
欧風料理 精養軒
京都府宮津市字島崎2021-1
電話:0772-22-2426
営:11:00~14:00(入店)/土・日曜、祝日~14:00(入店)/テイクアウト~16:00(当日の受付は~14:00)
休:木曜日(祝日は営業する場合あり)