
早春、ほかの花々に先駆けて春の訪れを告げる花として、古来より日本人に愛されてきた梅。寒さに負けずほころぶ可憐な花は、多くの詩歌や書画の題材となっています。また、観賞用だけでなく薬用や食用、縁起物としても親しまれていますね。
今回は、京都府内の梅の名所をご紹介。梅の香りに春の気配を感じながら、それぞれの名所ならではの風景をお楽しみください!
※記事中の情報はすべて2026年2月時点のものです
※開花時期・状況は気候などにより変動します
【綾部市】綾部市梅林公園
四方を紅白の梅に囲まれた広大な公園/見頃:3月上旬〜3月中旬

画像提供:綾部市観光協会
市の花に「梅」が選ばれている綾部市には、ぜひ訪れたい2つの有名な梅スポットがあります。そのひとつが、京都府立農業大学校から程近い場所にある綾部市梅林公園。約15,000平方メートルもの広大な敷地に、南高梅や紅梅、鶯宿など約460本が並び、紅白の梅の花が訪れた人の目を楽しませています。

画像提供:綾部市観光協会
梅の開花に合わせてイベントも開催されますよ。3月8日(日)には、第13回「綾部市梅林公園うめ梅まつり」が開催予定。野点や琴の演奏、ビンゴ大会、模擬店など、早春の綾部で梅を愛でながらのお祭りが楽しめます。こちらもぜひお楽しみに!
◎梅林公園うめ梅まつり
開催日時:2026年3月8日(日)10時~14時
うめ梅まつりに関する問合せ:豊里コミュニティセンター(TEL:0773-47-0150)
■■INFORMATION■■
綾部市梅林公園
住所:綾部市舘町畑山86
料金:無料
梅の見頃など綾部市梅林公園に関する問合せ:綾部市農政課管理担当(TEL:0773-42-4266)
HP:https://www.ayabe-kankou.net/spot/bairinkoen/
アクセス:JR綾部駅よりあやバス志賀南北線「舘」下車、東へ徒歩約20分
【綾部市】和木町松原梅林
由良川流域の幻想的な霧が育む梅の花/見頃:3月上旬〜3月中旬

画像提供:綾部市観光協会
2つ目の綾部の梅スポットは、市の南東部に位置する和木町松原梅林です。
和木の梅は、由良川から湧き立つ霧と山霊の気の澄が出合って花を育てるといわれており、現在は南高梅や鶯宿、竜狭小梅など、約80本の梅の木が植栽されています。
3月8日(日)~15日(日)の10:00~15:00は梅林が開放され、観梅を楽しめますよ。

画像提供:綾部市観光協会
さらに3月15日(日)は「和木町梅まつり」が開催予定です。
地域の方々が和木の梅を使って作る梅干しや梅ジャム、小梅漬けといった梅の加工品や、和木味噌、焼菓子、和菓子などの販売、各種屋台の出店や、飲み物等の販売が行われます。

画像提供: 山家ふれあいの駅
また、和木町松原梅林から車で4分ほど走った所に、「山家(やまが)ふれあいの駅」があります。
ここでは和木梅の加工品や山家地区で採れた新鮮な野菜が販売されるほか、梅干しがまるごと入った「梅おろしうどん」や、地元素材をふんだんに使った「店主の気まぐれ弁当」(テイクアウトあり)も。観梅散策の休憩スポットとして立ち寄ってみるのもおすすめです。
◎和木町梅まつり
2026年3月15日(日)
時間:10:00~15:00
場所:松原梅林(綾部市和木町松原)
問い合わせ:和木町農林業振興組合 組合長 谷口和紀さん(090-2352-1087)
■■INFORMATION■■
和木町松原梅林
住所:綾部市和木町松原
問い合わせ:0773-42-9550(綾部市観光協会)
HP:https://www.ayabe-kankou.net/spot/wagiume/
アクセス:JR綾部駅からあやバスで「上林線西原」下車/JR綾部駅南口の「あやべ観光案内所」でe-BIKE(電動アシスト自転車)のレンタサイクルもあり
山家ふれあいの駅(喫茶ふれあいの駅)
TEL:0773-21-5529
住所:綾部市上原町戸尻8-5
営業時間:9:00~15:00
定休日:水・木曜
HP:https://yamagagenki.com/fureainoeki/
アクセス:JR山家駅からすぐ
【南丹市】生身天満宮
合格梅の授与も!梅が香る日本最古の天神さんへ/見頃:2月中旬〜3月下旬※順次開花

画像提供:生身天満宮
南丹市園部町の生身(いきみ)天満宮は、“日本最古の天神さん”として知られています。祭神・菅原道真公が梅の花をこよなく愛されたことから、参道の南側には梅園が設けられています。
梅園内には、早咲き、遅咲き、八重一重など多彩な紅白梅が入り交じり、春先には梅の香りでいっぱいになります。中には、旧園部町の花に選定された紅千鳥も咲きますよ。

画像提供:生身天満宮
梅園で採れた梅は「合格梅」として漬け込み、心願成就祈願の祈祷、お祓いを行ったうえで、合格祈願のご祈祷やお守りを受けた方限定で授与されるそう。同様に、初宮詣りや厄除けなど各種祈祷を受けた方にも、撤饌(※てっせん)として授与されるそうです(どちらも数量限定)。
また3⽉22⽇(⽇)には、梅を愛された菅原道真公をしのんで梅花祭(菅原道真公慰霊祭)が、梅園内絵⾺堂にて斎⾏され、雅楽・尺八の演奏奉納も行われます。風雅な音色とともに、梅香る境内を散策しませんか。
※神様にお供えしたものを下げていただく「おさがり」
■■INFORMATION■■
生身天満宮
TEL:0771-62-0535
住所:京都府南丹市園部町美園町1-67
拝観料:境内自由
時間:境内自由
HP:https://www.ikimi.jp/
公式Instagram:https://www.instagram.com/ikimi_tenmangu
アクセス:JR園部駅(西口)より徒歩約12分
【亀岡市】丹波亀山城址
約500本の梅とともに壮麗な城郭に想いを馳せる/見頃:2月中旬〜3月中旬頃

画像提供:宗教法人大本
亀岡市の中心部にある丹波亀山城址は、1577(天正5)年頃に明智光秀が丹波攻略の拠点として築いた城です。
当時、収容兵力は安土城を上回り、壮麗さでは大坂城を凌ぐ日本一の五重層塔型天守がそびえる立派な構えだったといわれています。しかし、明治時代の廃城令によって城郭が解体されると、所有者は転々。荒れ果てた城址は宗教法人が入手し、石垣などが修復されました。

画像提供:宗教法人大本
敷地内には、正門(黒門)入口横の石垣付近と武道館前の2か所に、梅の花が咲き誇る梅林があります。
紅梅や緑萼梅(りょくがいばい)、八ツ房梅など約500本の梅木が大切に育てられており、毎年1,200~1,500kg程の梅の実が収穫され(年によって変動があるそう)、梅干しとして大本の食堂などで提供されています。
■■INFORMATION■■
丹波亀山城址(大本本部)
TEL:0771-22-5561(大本本部)
住所:亀岡市荒塚町内丸1
神苑参観料:大本神苑拝観券300円(中学生以下は無料)
※大本神苑拝観券で、「ギャラリーおほもと」、花明山植物園、大本神苑内が参観可能
受入時間:9時30分~午後4時(申し込み受付は3時30分まで)
HP:https://oomoto.or.jp/wp/
アクセス:JR亀岡駅から徒歩10分
【京都市】隨心院
平安朝の伝説が息づく小野小町ゆかりの梅園/見頃:3月中旬頃

画像提供:隨心院
隨心院は991(正暦2)年に弘法大師空海の8代目の弟子にあたる仁海僧正によって建立された寺院です。
平安時代の歌人・小野小町が余生を送った場所としても知られており、境内にはゆかりの史跡が多く残されています。小町が朝夕、顔を映して化粧をしたと伝わる小町化粧井戸や、恋文の供養のために建立されたと伝わる文張地蔵、寺内にはアート襖絵として知られる「極彩色梅匂小町絵図」も。
そんな随心院では、3月上旬から、総門南側にある「小野梅園」が開園します。

画像提供:隨心院
小野梅園では、遅咲きの梅として知られる「はねずの梅」や約200本の紅白梅が美しく咲き誇ります。
また、毎年、3月の最終日曜日には勅使門前に設置された舞台で「はねず踊り」が開催されます。はねず踊りとは、小野小町を慕って「百夜通い」をした深草少将の伝説をわらべ唄に合わせて踊る演舞。はねず色(薄紅色を指す古語)の着物に身を包んだ少女たちが、紅梅を花笠にして舞う様子は、愛らしくも見応えがあります。
◎小野梅園
期間:2026年3月7日(土)~3月22日(日)
時間:9:00~17:00(受付終了16:30)
入園料:300円、小学生以下無料
◎はねず踊り
期間:2026年3月29日(日)
時間:11:00~/12:30~/13:30~/15:00~ ※演舞内容はこちらをご覧ください。(変更の可能性があります)
拝観料:大人:1,000円、中学生、800円、小学生以下無料
■■INFORMATION■■
隨心院
TEL:075-571-0025
住所:京都市山科区小野御霊町35
拝観時間:9:00〜17:00(受付終了16:30)
拝観料:500円
HP:https://www.zuishinin.or.jp/
アクセス:京都市営地下鉄東西線・小野駅より徒歩5分
【京都市】城南宮
花の“うつろい”を楽しむ、風情あふれるしだれ梅/見頃:2月下旬〜3月上旬

“方除(ほうよけ)の大社”として信仰を集める城南宮は、平安遷都にあたり皇城の南に守護神として創建されました。
神苑「楽水苑」は、源氏物語に登場する約80種の草花が植栽されていることから、別名「源氏物語 花の庭」と呼ばれている名所で、桜、ツツジ、キキョウ、萩などの花が折々に咲き、晩秋には紅葉と、季節ごとに美しい景色を楽しめます。
なかでも、2月下旬になると神苑内の「春の山」では、150本のしだれ梅が紅白や薄紅色に染まり、その開花は京都の早春の風物詩としても知られています。しだれ梅は、咲き始め(探梅)から見頃(観梅)、散り際(惜梅)と移りゆく様も艶やかで、惚れ惚れするほどの美しさです。

また、城南宮には150種400本の椿が植えられており、12月から3月まで多種多様な椿の花を楽しめるのも魅力です。しだれ梅と椿の競演はSNSでも毎年大人気なんですよ。
2月18日(水)から3月22日(日)までの期間は、恒例のしだれ梅と椿まつりが開かれます。梅の花を冠にさした巫女が梅の枝を手に持ち神楽を舞う「梅が枝神楽」や、梅の花守りの特別授与(初穂料1,000円)、参道では植木市の出店や名物・椿餅の限定販売も行われます。
◎しだれ梅と椿まつり
期間:2026年2月18日(水)~3月22日(日)
梅が枝神楽:平日は10:00、土・日・祝日は10:00と15:00(観覧自由)
拝観料:大人(中学生以上)1,000円、小学生600円
※期間中の拝観エリアについてはこちらをご覧ください。
■■INFORMATION■■
城南宮
TEL:075-623-0846
住所:京都市伏見区中島鳥羽離宮町7
拝観時間:9時~16時30分(受付は~16時)
拝観料:境内自由、神苑拝観大人1,000円(2月18日〜3月22まで 季節により変動)
HP:https://www.jonangu.com/
アクセス:JR京都駅(八条口)から らくなんエクスプレスで約15分「城南宮前」下車すぐ/市バス19号系統「城南宮前」下車、徒歩2分
【京都市】正法寺
梅の花越しに東山を一望する絶景の梅園/見頃:2月中旬~3月中旬

京都市の西部、西山連峰とその麓に開けた丘陵地に位置する大原野に佇む古刹・正法寺(しょうぼうじ)は、奈良・唐招提寺を創建した鑑真和上の高弟・智威大徳(ちいだいとく)が開いたと言われる寺院です。山門前にある正法寺梅園は、白梅、紅梅など約100本の梅の木が、訪れる人を出迎えます。

画像提供:正法寺
正法寺は京都盆地を望む場所にあることから、京都の街並み、東山の山並みを一望できる雄大なロケーションが魅力です。京都の景色とのコントラストが美しい、ここでしか見られない絶景の梅園をお楽しみください。
■■INFORMATION■■
正法寺
TEL:075-331-0105
住所:京都市西京区大原野南春日町1102
拝観料:400円
拝観時間:9時~17時(最終入場16時30分)
HP:https://kyoto-shoboji.com/
アクセス:JR桂川駅・阪急洛西口駅より市バス9系統「南春日町」下車、徒歩約10分
【宇治市】三室戸寺
古刹の梅園で、降り注ぐしだれ梅を仰ぐ/見頃:2月中旬〜3月下旬

画像提供:三室戸寺
三室戸寺は奈良時代に光仁天皇の勅願により創建された宇治市の古刹です。四季を通して美しい花々に出合えることから、京都屈指の花の名所として知られています。
2022年に開園した梅の名所「しだれ梅園」は、7,000平方メートルの広々とした敷地に、約250本のしだれ梅が咲き誇ります。満開時には、ピンクや白の梅の花がまるでシャワーのように降り注ぎますよ。

画像提供:三室戸寺
梅園は高台に位置しているため、散策しながらしだれ梅と宇治市内の眺望を楽しめるのも魅力です。園内には茶屋もあるので、ぜひ立ち寄ってくださいね。
※しだれ梅園まで距離があります。急坂急階段のため車椅子等はご遠慮ください。
◎しだれ梅園
期間:2026年2月14日(土)~3月22日(日)
時間:8:30~15:10
拝観料:大人:1,000円 小人:500円
※開園期間は開花状況により変更あります。
三室戸寺について詳しくはこちらもご覧ください▼
■■INFORMATION■■
三室戸寺
TEL:0774-21-2067
住所:京都府宇治市莵道滋賀谷21
拝観時間:4/1~10/31は8:30〜16:30(最終受付15:40)、11/1~3/31は8:30~16:00(最終受付15:00)
HP:https://www.mimurotoji.com/
季節の花についての詳細情報はこちらから要チェック↓
https://www.mimurotoji.com/event/index.html
アクセス:京阪・三室戸駅より徒歩15分
【長岡京市】長岡天満宮
道真公に縁深い天満宮で梅林を散策/見頃:2月下旬から3月中旬

画像提供:長岡天満宮
長岡天満宮は、菅原道真公が大宰府へと左遷された際に、この地に立ち寄り「我が魂長くこの地にとどまるべし」と名残を惜しみ、公御自作の木造をのちに祀ったことが創建の由来と伝わっています。
本殿前をはじめ境内の各所、隣接する長岡公園梅林では、しだれ梅や蝋梅、八重寒紅梅、鶯宿梅、おもいのままといった約300本の梅の木があり、例年2月下旬から3月中旬にかけて見頃を迎えます。
3月7日(土)には、祭神・菅原道真公の御神霊を慰める梅花祭が開かれます。梅花を添えた特別な神饌(しんせん)をお供えし、神職も梅花の枝を冠に挿して奉仕します。協賛茶席も設けられるので、ぜひ足を運んでみてくださいね。
■■INFORMATION■■
長岡天満宮
TEL:075-951-1025
住所:長岡京市天神2-15-13
拝観料:境内自由
拝観料:境内自由
HP:https://nagaokatenmangu.or.jp/
アクセス:阪急京都線・長岡天神駅(西口)より徒歩10分
【城陽市】青谷梅林
丘陵地一帯に広がる府内最大規模の梅林/見頃:2月下旬〜3月中旬

画像提供:城陽市商工観光課
京都府内最大の梅林である青谷梅林。青谷地域のおよそ20ヘクタールの面積に、特産の城州白(じょうしゅうはく)を中心に白加賀、鶯宿、玉英、青軸、などの梅が植えられ、毎年6月から7月にかけて収穫されています。
梅林の起源は明らかではありませんが、鎌倉時代末期には梅林があったとの説があります。1898(明治31)年、青谷保勝会を設立し梅林の保護と宣伝につとめてから、花見客が増え名勝地となりました。2月下旬から3月中旬にかけて見頃を迎え、現在も多くの観梅客でにぎわいます。

画像提供:城陽市商工観光課
城陽市で生産されている「城州白」は、大粒で果肉が厚く、桃のように芳醇な香りが特徴です。
2月28日(土)~3月15日(日)の期間は、青谷梅林梅まつりが開催されます。美しく咲く青谷の梅の花を楽しんでみるのはいかがでしょう。
◎青谷梅林梅まつり
開催期間:2026年2月28日(土)~3月15日(日)
時間:10:00~15:00
※期間中土産物売店あり
※許可されている以外の私有地には立ち入らないでください。
■■INFORMATION■■
青谷梅林
問い合わせ:0774-56-4019(城陽市商工観光課)
住所:城陽市中山
入園料:無料
アクセス:JR山城青谷駅より徒歩20分
【宇治田原町】高尾地区の梅林
隠里の風情漂う里山で、山肌に咲く梅を楽しむ/見頃:3月頃

画像提供:宇治田原町産業観光課
日本緑茶発祥の地として知られる宇治田原町。高尾(こおの)地区は大峰山系の中腹に位置し、「弘法大師の井戸」や「施基皇子(田原天皇)」の伝承に彩られた隠れ里の雰囲気を現代に伝えています。
高尾地区の集落の周辺や山上にはたくさんの梅が植栽されており、京都市方面を望む景観と眼下に広がる梅林の光景はまさに絶景です。
標高が高い場所にあるため、他の梅林に比べて開花時期が遅く、ハイキングシーズンが本格化する3月頃に見頃を迎えるそう。特に、集落から林道を上った場所には梅の木がたくさんあり、満開時には見応えも十分とのことですよ。
※こちらは私有地のため、梅林内でのお花見はできませんのでご注意ください。
■■INFORMATION■■
高尾地区の梅林
TEL:0774-88-6638(宇治田原町産業観光課)
住所:宇治田原町大字高尾小字向ヒ坂他
アクセス:JR奈良線宇治駅・京阪宇治駅・近鉄新田辺駅から京都京阪バス「維中前(いちゅうまえ)行き」「緑苑坂(りょくえんざか)行き」「工業団地行き」のいずれかに乗車。「下町(しもまち)」バス停から徒歩約45分





