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レトロ・クラシック 京都の近代建築をめぐる旅 楽々荘

f:id:kyotoside_writer:20180412173729j:plain亀岡市に明治時代築の素敵な洋館があるってご存知でした? 旧山陰本線を作った田中源太郎氏の邸宅として建てられた「楽々荘」。長らくホテルとレストランとして営業されていましたが、この春、リーズナブルながら贅沢気分でお寿司や和食が食べられる、あの「がんこ」に生まれ変わったのだとか。一体、中はどんな風になったでしょうか。建築ウォッチングと共に訪れてみました。

 

京都政財界の立役者のお屋敷を訪ねる

f:id:kyotoside_writer:20180412174011j:plainJR亀岡駅から歩くこと約10分。雑水川に面しカーブするように立派な板塀と石垣が続き、やがて左手に曲がると、「楽々荘」の玄関が現れます。

 

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(左)すっかり「がんこ」な表構え(右)一歩入ると玄関ポーチなどにかつての趣を見ることができます

「楽々荘」は、旧山陰本線(現・トロッコ列車が運行)を敷いた実業家・田中源太郎氏の邸宅として明治31年(1898)頃完成したお屋敷。田中源太郎氏は明治から大正にかけて衆議院議長や貴族院議員として活躍し、明治時代の京都政財界の立役者だった人物です。

 

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前のホテルとイタリアン、カフェ時代の楽々荘を知っている方は、ちょっとびっくりするかもしれませんが、中はとても明るく開放的に変身していました。

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正面カウンター席は庭と洋館が見える特等席

洋館に付けられた頑丈な扉のワケは?

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さて、早速、建築ウォッチングスタート。 楽々荘はレンガ造りの洋館と書院造の日本館からなっています。日本式の廊下の角を曲がり洋館に入ろうとすると、

 

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窓や入口に雨戸のような扉が(右)入ると正面に玄関


なんだか妙なんです。と思ったら窓にも入口にも外に鉄の扉が! まるで金庫とかお蔵の入り口のような雰囲気。そう、まるで廊下が外のような作りのです。どうやら、この先に日本館があるので洋館を立て、後から日本館と結ぶ廊下を付けたようです。

 

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こちらは一階、入口横の部屋。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412175853j:plain階段の手すりは直線と曲線を活かしたデザイン的な造りで、豪華な彫刻や透かし彫りまで入った豪華なもの。
まずは2階へ上がってみましょう。

 

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アーチ型の窓と廻廊、鉄の欄干がおしゃれ。

2階に上がると、窓にそって細い廻廊がめぐらされていました。2階には2部屋あり、ちょうど使われていた直後だったので、部屋の写真は撮れず残念。
部屋の外側にはベランダがめぐらされていて、部屋から出ることができます。

 

これぞ洋館! ベランダの椅子に座って、ゆるりと

f:id:kyotoside_writer:20180412175941j:plain楽々荘といえば、このベランダ! ここがステキなのです。エメラルドグリーンに塗られた木の窓枠に、

 

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照明もカワイイ!

 

f:id:kyotoside_writer:20180412175944j:plain所々に配された藤椅子やゴブラン織りの生地が張られた椅子など、まさに洋館のイメージ。あぁ、ここが自分の家だったらなあ。眼下には美しい庭が広がり、明治時代のお金持ちになった気分が味わえます。

 

明治時代の(お金落ちの)奥様、お嬢様気分が味わえる

f:id:kyotoside_writer:20180412180415j:plain1階も先程の部屋と別に奥にもう1部屋あり、こちらは奥の日本庭園に面した広い部屋。もちろん、この部屋でも食事を楽しむことができます。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412180410j:plain2階もそうでしたけれど、とにかく奥の部屋はシャンデリアが豪華! 粒が細かくて、とても美しいのです。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412180515j:plain2階のマントルピースは木彫で黄色地に花柄のタイルがあしわれていましたが、こちらは白い(大理石?)マントルピースに、小花があしらわれた白地タイルが貼られ女性的な印象です。

 

f:id:kyotoside_writer:20180413111852j:plain細工が施されたドアノブ。

 

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縁のタイルがステキ!

1階も縁がめぐらされていて、外に出て散策することができます。

 

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庭から見た洋館。上にレンガの煙突がついています

庭からみると洋館の全貌がよくわかります。楽々荘の洋館は英国技師により建設されたコロニアル様式のもので、平成9年(1997)に国の有形文化財に登録さました。

 

広大な庭園には亀岡城から移設した●●も

f:id:kyotoside_writer:20180412180808j:plain庭を歩くこともできました。広い芝生が続く向こう側や離れの前は日本庭園になっていて、欧米の庭園の影響を受けた明治時代の庭づくり特色が伺えます。そして作庭したのは七代目小川治兵衛(屋号「植地」)の手になるものと聞いて納得。

小川治兵衛といえば平安神宮や丸山公園、無鄰菴をはじめとした南禅寺別荘街の庭を作庭した方。近代庭園の先駆者であり明治の名作庭家で明るく開放的な庭を作っておられます。

 

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お寺や神社の庭園とは違った、邸宅の庭らしい雰囲気があります

当初は手前の砂利部分に雑水川から引いた水が流れていたそう。ところが川が洪水し、改修したことで池に水を落とせなくなったため、小石を敷き詰めて池泉回遊式定款から枯山水庭園にしたのだとか。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412180826j:plainそして、興味深かったのは大きな石や灯籠が多いこと。これだけの石を持ってくることができた田中源太郎氏の勢力が伺えます。

 

f:id:kyotoside_writer:20180413110955j:plain他にも亀山城から移設した秀吉の紋入りの春日灯籠に

 f:id:kyotoside_writer:20180412180852j:plain離れの前にある秀吉の紋入りの鉄製の井筒(井戸)が。こちらも亀山城から移設したそうです。

 

まるで御殿! 贅沢な造りの日本館

f:id:kyotoside_writer:20180412181626j:plainさて、もう一度、屋内に戻って今度は木造平屋造りの日本館へ。

 

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こちらは迎賓館として建てられた屋敷だそうで、なるほど、まるで御殿のような立派な造り。(左)大床には醍醐棚を模した違い棚、さらに(右上)付書院まであります。

 

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部屋の外側には縁座敷がめぐらされていて、ガラス張り。襖を取り払い、座敷からお酒を飲みながら庭園を見るなんて、最高! 外には桜の木もあり、お花見の頃はいいだろうなあ。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412181322j:plain私的にはお隣の座敷の床の間も面白かったです。あんな風に三角形だったり四角だったり、曲線も交わっていたりとリズミカルで意匠的。軽やかで楽し気な雰囲気です。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412181428j:plainこれで洋館と日本館両方を拝見しました。洋館横を通って元の玄関前のお席へ。実はこの部屋から洋館の壁を見ることができるのです。あちらのレンガ、こちら南桑煉瓦会社が焼いたトロッコ列車のトンネルと同じもので作られているそうですよ。

 

f:id:kyotoside_writer:20180412181731j:plain離れの部屋も大変、素晴らしかたですが、また今度の機会に…ということで、気になる「がんこ」のお料理をちょっとご紹介。がんこのお料理といえば、お寿司。こちらではリーズナブルにお寿司の入った懐石がいただけます。

 

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左:やわらぎすし弁当(てんぷら付)2780円(税別)
  午後3時入店迄はケーキ・コーヒー付
右:懐石にしき8000円(税サ別)
人数を募って豪華なお部屋で食事を楽しむのもいいですね。(洋館、和室など個室の予約は電話で相談を)

 

がんこ 京都 亀岡 楽々荘

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京都府亀岡市北町44
℡ 0771-56-8880
平日  11:00~15:30(L.O. 15:00)
    17:00~22:00(L.O. 21:00)
土日祝 11:00~22:00(L.O. 21:00)
無休

 

 

 

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