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レトロ・クラシックな京都の近代建築をめぐる旅 京都文化博物館

f:id:kyotoside_writer:20180910223652j:plain京都市中京区の三条通に立つ赤レンガが印象的京都文化博物館別館は明治39(1906)年に竣工した旧日本銀行京都支店の建物。「建物の存在は知っているけれど」「特別展には行ったことがあるけれど別館はゆっくり見たことがない」実はそんな方も多いのでは? そこで今回は知っているようで意外と知らない「京都文化博物館別館」に潜入してきました。

 

明治の近代建築を代表する赤レンガ

f:id:kyotoside_writer:20180910223658j:plain現在、京都文化博物館別館になっているこのレンガの建物は明治39年、日本銀行京都出張所(京都支店)として建てられました。その後、京都支店は昭和40年に河原町二条に移転。建物は財団法人古代學教會の所有となり平安博物館として公開していましたが、昭和61年に京都府に寄贈され、63年より別館として公開されるようになりました。

 

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左:辰野金吾 右:長野宇平次 (京都文化博物館HPよりお借りしました)

建物を設計したのは、日本の近代建築家を代表する辰野金吾とその弟子・長野宇平治。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910223947j:plain京都文化博物館の外観のデザインと同じ辰野式の東京駅

辰野金吾は鹿鳴館や東京のニコライ堂などを建築したジョサイア・コンドルの日本における一番弟子で、工部大学校(現・東京大学工学部)卒業後、ロンドンに留学しました。辰野金吾といえば赤煉瓦に白い石を帯状にめぐらせるデザインが有名で、このようなデザインは日本で「辰野式」とも呼ばれています。赤レンガに白い石と聞いて思い出す、あの東京駅を設計したのも辰野金吾です。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910224207j:plain旧日本銀行京都支店も東京駅同様、赤レンガに白い花崗岩をあしらった「ザ・辰野式」の建築です。美しい外壁を生み出すレンガは大阪窯業社のもので日本製。花崗岩はなんと京都府亀岡市の小金岐産や岡山県笠岡市の北木島産のものを使っているそうです。

 

京都文化博物館別館の中に入ってみましょう

f:id:kyotoside_writer:20180910224227j:plainまず正面をじっくり拝見。上を見上げると結構、屋根の上はデコラティブなんですね。玄関の上には立派な三角形の塔が付いています。ガラス窓になっていて明り取りにもなっているようです。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910224250j:plainさて、中へ入ってみましょう。じっくり見ると入口のこのアーチや鉄の透かし彫りが美しい~。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910224923j:plain改めてみると玄関ポーチも重厚。正面の大きな石は大理石ですよ。ドアのプレートも昔のまま。プレートの角にさりげなく装飾がほどこされ、「引く」という筆文字のような書体もいいなあ。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910224346j:plain客だまり部分には大理石がふんだんに使われています。これらの大理石、岐阜県大垣市でとれたもので、この地域の大理石には化石が含まれていることが多いんですって。私は見つけられなかったのですが、フズリナやウミユリなどが発見できるそうです。

 

まるでダンスホール! 美しい営業室

f:id:kyotoside_writer:20180910224437j:plainさて、京都文化博物館といえば、外観の赤レンガと共に、このホールのような吹き抜けの営業室も特徴的です。 まるでダンスホールのような美しさゆえ、ここが銀行の営業室と言われても、ピン! とこないかもしれませんが、

 

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実際に使っていた様子がこちら。2階に窓が沢山あり、屋根の明り取りからも光を多く取り入れ、手元を明るくするように工夫されていたのだとか。(写真は京都文化博物館HPより借用)

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225016j:plain天井から明りが入る。天井の組も様々で美しい。

 

レースのような美しいカウンタースクリーンのヒミツ

f:id:kyotoside_writer:20180910225310j:plain京都文化博物館の別館といえば、このレースのような美しい柵が印象的! 実はこれ、銀行のカウンタースクリーンなんですよ。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225158j:plain左のように自由に上げ下げができ、しかもどの位置でもストップできちゃうんです。広報ご担当の磯野さんにお尋ねしたらカウンター下の引戸を開けてくださったのですが、それが右。シャッターには滑車が付いていて、下の分銅が天秤のようにバランスを取り止まったり動いたりするんです! これは驚き。

 

全てを見渡す魅惑の二階廻廊へ

f:id:kyotoside_writer:20180910225341j:plain今回、特別に西側の階段室から2階のテラスへ上がらせていただきました。しかし大理石だけでなく使用している木も立派ですね。奥にチラリと見える2階の窓は梯子で登ってあけることができるそうですよ。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225401j:plain2階の回廊へは扉を開けて入ります。天井が近い! 漆喰壁に装飾、組天井、シャンデリアと、これだけ見ていたら明治時代の社交場のような美しい佇まい。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225417j:plain窓の上や隅のレリーフが美しく、手摺りの細工も細かくて見事です。

 

旧日本銀行京都支店時代が体感できる金庫棟

f:id:kyotoside_writer:20180910225446j:plain廻廊から見えた金庫棟。こんな風になっているんですね。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225507j:plain屋根の端には日本銀行のマークが! 磯野さんがおっしゃるには、館内で唯一みることのできる日銀マークなのだそうですよ。これは要チェック!!

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225655j:plainそして、この金庫室は老舗コーヒー店の前田珈琲の文博店にもなっていて、中でコーヒーやスイーツ、ランチが楽しめます。カウンターの後ろ、あんなに高いところにさらに小さな金庫の扉が! 窓も金庫らしく頑丈。 博物館を見学した後、ここで休憩するのもおすすめです。

 

f:id:kyotoside_writer:20180910225714j:plainまだまだ、その京都文化博物館分館の魅力について語りつくせませんが、別館は入館自由で撮影もできるのでぜひ、訪れてみてくださいね。


また、9月22日(土)からは別館で「京都アートフリーマーケット2018秋」を開始。これは京都にゆかりのある若手作家・職人の作品を展示・販売するイベントで、若手アーティストの育成・支援とアートとの出会いの場になればと企画されているイベントです。名前に「フリーマーケット」と付いていますが、かなり本格的な作品が並ぶので、おすすめですよ~。

京都アートフリーマーケット2018秋

9月22日(土)~24日(月・祝)
入場無料
11:00~17:30(最終日は17:00まで)
会場:京都文化博物館別館
京都アートフリーマーケット実行委員会 075-222-0895(博物館企画事業担当)

 

京都文化博物館 

京都市中京区三条高倉
TEL.075-222-0888

総合展示
10:00~19:30(入場は~19:00)
一般:500円       大学生400円      高校生以下:無料 
特別展 
10:00~18:00(入場は~17:30、金曜日は~19:00)
料金は特別展による

別館
10:00~19:30(各種イベント時は別)
入場無料(各種イベント時は別)
ろうじ店舗
営業時間は店舗によって異なる。

 

 

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