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【入場無料】 京都1200 年の食文化を感じられる「京の食文化ミュージアム・あじわい館」

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いよいよ夏休みに突入しました♪
今回は1200年の歴史を誇る京の食文化について、子どもから大人まで気軽に学べる施設「京の食文化ミュージアム・あじわい館」(以後、あじわい館)をご紹介。実は修学旅行生にも人気のスポットなんですよ。
7月22日から8月22日までの期間、「夏休み宿題応援ウィーク」を開催中!せっかくなら涼しくて豊富な資料がそろう、あじわい館で自由研究の宿題を終わらせて帰りませんか?
京都へ移転してきた文化庁も大注目の「京の食文化」をテーマにした体験スポットへ早速、編集部のスタッフ親子で訪ねてみました♪

 今年で開館10周年!京の食文化ミュージアム・あじわい館とは?

あじわい館は、多くの人々に京都の食文化に親しんでもらうため「見る、作る、味わう」をテーマに京都市中央市場の敷地内に2013年に開館しました。

市場の敷地内に位置するだけに、開館時間は朝8時30分と早め!朝の涼しい時間帯をこの界隈で楽しむなら、早朝の市場で働く人々の活気を感じながら、京都市中央市場水産棟見学エリアで5時過ぎから「早朝せり見学」へ。そのあと、食のプロたち御用達の食堂で朝ごはんを食べ、あじわい館へという流れはいかがでしょうか。

予約不要・見学無料でお気軽に!おすすめの見学順

館内を巡る順番は自由ですが、初来館の方におすすめしたいのがこちら。

入口すぐの場所にお土産販売コーナー(京都の逸品販売)があり、足をとめがちですが最後に回してまずは展示室へ。

京の食文化をわかりやすく解説した映像(上写真)を約20分見てから、展示室内の個々の展示を見ていきましょう。その後、出汁の試飲コーナーや、食に関する本やレシピ、絵本が充実した図書コーナー(下写真)、最後にお土産販売コーナーを巡りましょう!

さらに詳しく学びたい方には、さまざまな分野で活躍する食のスペシャリストの語り部さんから学ぶこともできます。事前に予約が必要なので、気になる方はこちらをチェック!

京都が誇る食文化をダイジェストで学べる展示室の見どころ

豊かな四季と自然が育む京料理

京料理とは千年の都京都が持つ豊かな自然が育む多様な食材と各時代の文化を取り入れ、京の人々が代々工夫し洗練してきた料理の総称で、京文化そのものといえます。

海から遠いため魚介類は干物や塩物が中心。なかでも、昆布はとくに重要。くせのない上品な昆布出汁を使い素材本来の旨味を引き出す調理法は、京料理には欠かせません。

展示室の一角には、「だし」飲み比べコーナーがあります。「かつお」「昆布」や、あじわい館のオリジナル出汁(パック)の試飲ができます。そのまま飲んでもよし、設置されている塩や醤油で少々味付けをしてもよし。ぜひ、飲み比べてみて♪

ちなみに、あじわい館オリジナル出汁パックは、お土産コーナーで購入することもできます。昆布だしの美味しさにも目覚めた私たちは、あじわい館が市場から直接仕入れる利尻昆布を購入。昆布だしのうま味で、水炊きの野菜や豆腐が劇的に美味しくなりました!あじわい館を訪れなかったら出合えなかった感動でした!!

平安時代は公家文化、鎌倉以降中世より武家文化や茶道と共に発展した精進料理(上写真)、懐石料理、川魚料理が現代の代表的な京料理として受け継がれています。
近年、京料理(和食)はユネスコ無形文化遺産に登録され世界的にも認知されるように。京料理を通じて京文化が育んだおもてなしの精神に、ぜひ京都で触れてみてください。

京料理の世界で使われるのは主に和包丁。和包丁の原型は「日本刀」なんだとか。食材を切ったときに切断面が美しいことが特徴。繊細な京料理には欠かせない道具ですね。包丁の展示コーナーには、京都型の鰻裂き包丁や鱧骨切り包丁といった京都らしい包丁も。

願いを込めていただく、京都の行事食

祇園祭は鱧祭(はもまつり)と呼ばれるなど、年中行事にあわせた行事食が京の食文化の特色。

無病息災や家内安全などの願いを込め、暦や年中行事に合わせ行事食を作って、家族みんなで食します。伝統を守り受け継ぐ京都らしい文化といえますね。

京都人は倹約家!?おばんざい

京都の家庭で受け継がれている日常的なおかずのこと。古くより京の町衆は、「ハレ」と「ケ」のメリハリを大切にしています。

ハレの日はお祭りなどの行事の時、ケを日常と区別します。日常は質素倹約に、またもったいない精神より季節の食材を無駄なく使い切れるよう工夫してきました。
本来ケの時に食べる料理がおばんざい。毎日食べても飽きが来ない素材本来の味を生かしたシンプルな味付けが特徴です。あじわい館では、おばんざいのレシピを無料で配布中。ぜひお家で作ってみてください。

季節の移ろいを感じる京菓子

色とりどりで見目麗しい京菓子は、四季折々の風物詩を反映しているデザインが特徴的です。職人の技が光りますね。
お茶を引き立てるものとして発展した京菓子ですが、上の写真は濃茶用の主菓子です。またの名を上生菓子と呼びます。
二十四節気ごとにお菓子の形が変わっていくところが楽しく、京菓子は季節を先取りして表現するのがお決まりです。季節を先取った京菓子でもてなすことで、お客さんとの会話も弾みます。

和菓子屋さんが実際に使っていた道具、菓子型なども間近で見ることができます。

実際の和菓子の材料を使って鑑賞用や展示用に作られる造形作品を工芸菓子と呼びます。あじわい館では、京都府の現代の名工が手掛けた工芸菓子を期間限定で展示しています。

発酵・保存技術の賜物、京漬物

京都のお土産として定番となっている京漬物。多種多様な野菜が栽培されていることや、海が遠いことや深い山間の集落も多いことから、発酵・保存技術が発達したことにより、独自の漬物文化が醸成されました。三大京漬物は、しば漬け、千枚漬け、すぐき漬け。お店ごとに味の特徴があり、京都の食卓には欠かせないものとなっています。

京都の宇治茶は高級ブランド茶

京都は言わずと知れた高級ブランド茶「宇治茶」の生産地です。一大生産地となるのが京都府南部地域で、寒暖の差が大きく、風通しのよい谷合が広がり、茶の栽培に適した土地が比較的多いエリアです。緑茶の製茶法を発明し、美しい緑色のお茶を庶民に広めた永谷宗円など、古くから新商品開発に熱心な人々が支えてきました。

茶葉の香りの違いを確かめる、体験コーナーも。お好みの茶葉は、お土産コーナーで購入可能です。

口当たりまろやかな京都のお酒

関西で灘(兵庫県)と並ぶ2大酒処の一つとして有名な伏見は、黄桜、月桂冠といった大手清酒メーカー発祥の地としても知られています。伏見は全国的に質の高い伏流水が豊富な土地で酒造りに最適です。口当たりがまろやかでほんのり甘い、軽めの味わいが特徴。日本酒初心者や女性におすすめ。日本酒を醸造するための酒米の展示もあわせてご覧ください。

個性的なルックスがおもしろい、京野菜

京野菜とは京の伝統的な野菜、ブランド京野菜などのことを指します。海から遠く離れた平安京の食生活を賄うため、洛外周辺の地元野菜栽培が盛んになりました。また寺社への献上品として、遠方より優れた野菜の種や技術が集まりました。
京都盆地は地下水が豊富でかつ三方の山から運ばれる肥沃な土壌により、良質で特色ある野菜が多く栽培されるようになりました。

ちなみに、京都に海があることはご存じですか? 京料理に欠かせない食材の一つに、ぐじ(甘鯛)という魚がいます。一定の品質基準をクリアしたものだけを「丹後ぐじ」として「京のブランド産品」に認定しています。

毎年恒例の人気イベント!夏休み宿題応援ウィークに注目

画像提供:京の食文化ミュージアム・あじわい館

夏の恒例イベントとなっているのが、小1~6年生対象の夏休み宿題応援ウィーク!「食」にまつわるさまざまなテーマで、食に詳しいスタッフさんや食のプロが夏休みの宿題をお手伝いしてくれます。ちなみに写真は展示室でのミニ体験教室を実施している様子。

読書コーナー(上写真)や自主学習スペースもあるので、じっくりと調べものをしながら取り組めます。

画像提供:京の食文化ミュージアム・あじわい館

お子様向けミニ体験教室(上写真)、夏休み特別展示、料理教室など体験プログラム数はなんと20種類以上!予約&有料のものが多いですが、なかには参加費無料・予約不要のものも。ぜひ、自由研究のテーマを見つけにお立ち寄りください。空き状況やスケジュールはこちらからチェックしてください。

事前予約申込制!プロ直伝の料理教室

画像提供:京の食文化ミュージアム・あじわい館

京都市中央市場の新鮮な食材を活かした料理教室を月10回程度、開催中。京都で活躍する有名料理人や料理研究家など食に精通する講師から「京の食文化」を気軽に学ぶことができます。京都の老舗料亭・料理店の次世代を担う若手料理人から京料理の技を習うプログラムなども(上写真)。料理教室のプログラムとスケジュールはこちらからチェックしてください。

あじわい館周辺には、京都水族館京都鉄道博物館、梅小路公園など親子連れにおすすめのスポットがあります!いずれもエアコンが効いた涼しい屋内エリアが多いので、この時期おすすめです♪ ぜひ、あわせて訪れてみてはいかがでしょうか。

■■INFORMATION■■

京の食文化ミュージアム・あじわい館
京都府京都市下京区 中堂寺南町130
(京都青果センタービル3階)
075-321-8680
8301700
入館無料
水曜休館(祝日を除く)
JR「丹波口」駅より徒歩3

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